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「数学なんて社会に出てから役に立たない」と思っていませんか?実は、数学の核である「論理」は、計算のためではなく、絶対的な力を持つ存在(神)を論破するために発達した最強の武器なのです。
今回は、稀代の碩学・小室直樹氏の名著『数学嫌いな人のための数学』を補助線に、論理の意外すぎる起源と、日本人がなぜ論理が苦手と言われるのかを解説します。
1. 論理の起源は「神との契約」にあり
論理学のルーツは古代ギリシアだけでなく、さらに遡った古代イスラエルのユダヤ教にあります。
- 一神教が生んだ論理: 自然と一体化する多神教とは異なり、ユダヤ教の神は宇宙を支配する絶対的な人格神です。
- 神を論破したモーセ: 預言者モーセは、過ちを犯した民を滅ぼそうとする神に対し、論理を駆使して「それでは神としての名声が傷つきます」と説得し、決定を覆させました。
つまり、論理とは「たとえ相手が神であっても、正しさを認めさせるための技術」として極限まで高められたものなのです。
2. 「解があるか」を問う――世界を変えた数学的思考
数学において最も重要なのは、計算することではなく「解が存在するかどうか」を問うこと(存在問題)です。
- マゼランの確信: 大航海時代、マゼランが世界一周を成し遂げたのは「海峡が必ずどこかにある」という存在問題を信じ、論理的に追求した結果でした。
- 官僚と政治家の違い: 「答えがある問い」を解くのが得意なのは優秀な役人ですが、「答えのない問い」に立ち向かい、決断を下すのが真の政治家(リーダー)の役割です。
3. 日本人が「論理的でない」と言われる本当の理由
日本、中国、西洋では、それぞれ「議論」に対する考え方が根本的に異なります。
- 西洋の論理: 矛盾を許さず、審議をはっきりさせる「対決」の技術。
- 中国の論理(情理): 相手(権力者)を納得させ、心をつかむための「説得」の技術。
- 日本の文化: 「あうんの呼吸」を尊び、論争を嫌う。言葉よりも「察すること」を重視。
【ここが問題!】 「言わなくてもわかる」という日本的感覚は、国際社会では通用しません。論理を「武器」として使いこなす諸外国に対し、日本人が無防備なままでいることの損失は計り知れないと著者は警告しています。
4. 思考を最強にする「形式論理学」3つの奥義
アリストテレスが完成させた「形式論理学」には、あらゆる思考の土台となる3つの原則があります。
- 同一律: AはAである(議論の途中で言葉の定義を絶対に変えない)。
- 矛盾律: Aであり、かつAでないことはありえない(矛盾を徹底的に排除する)。
- 排中律: 「正しい」か「正しくない」か。その中間に逃げ道はない。
この3つを意識するだけで、あなたの思考の解像度は劇的に高まります。
まとめ:論理はあなたの「自由」を守る鍵
論理とは、決して冷たいものではありません。感情や権力に流されず、真実を見極め、自分の身を守るための「自由の技術」です。
「なぜ?」と問い続ける姿勢を持つことで、常識や偏見という地下通路から抜け出すヒントが見えてくるはずです。
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動画では、安重根の裁判で見せた驚くべき論理や、経済学(マルクスやケインズ)と数学の関係など、ブログでは書ききれなかったエキサイティングなトピックが満載です。
【論理とは神を論破する技術だった!?】数学論理の起源はあの宗教にあった?日本人に論理がないといわれるゆえんは論理の本質が理解できていないからだった!



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